インパーマネント・ロス『5つの対策方法』DeFi、AMMやるなら絶対知るべき!

インパーマネント・ロスの対策方法|LPあずけるなら絶対知るべき!

今回のインパーマネント・ロスに関する内容は難しいので、先に結論をまとめておきます。

本文は長めです。

興味があれば最後まで読んでみてください。

インパーマネント・ロス

インパーマネント・ロスは、預けた資産の価格が上がっても下がっても起こります。

そして変動が大きければ大きいほど、インパーマネント・ロスも大きくなり損をします。

インパーマネント・ロスは回避できる?

インパーマネント・ロスを完全に回避するのは難しいです。

ですがリスクを軽減するため、LPトークンでは安定したコインのペアを使用したり、変動するペアを避けたり、市場を注意深く調査するなど、いくつかの対策を取ることができます。

チャンスの裏返し
インパーマネント・ロス

インパーマネント・ロスの対策方法|LPあずけるなら絶対知るべき!

DeFiはトレーダーや投資家にとって、仮想通貨で稼げるための新たなビッグチャンスです。

そのひとつが、オートメイティッド・マーケットメイカー(AMM)です。

オートメイティッド・マーケットメイカーとは?

インパーマネント・ロスの対策方法|LPあずけるなら絶対知るべき!

分散型取引所(DEX)であるUniswap、SushiSwap、Curveなどが人気のオートメイティッド・マーケットメイカー(AMM)として挙げられます。

AMMはオーダーブックや機関投資家向けのマーケットメーカーを使用しないため、リクイディティ・プロバイダー(LP)が運営に欠かせない存在となっています。

オーダーブックとは、日本語で「板」とも呼ばれ「買いたい人がいくらで買いたいのか」「売りたい人がいくらで売りたいのか」すべて記録されているもの。取引所によって異なるオーダーブックを持つ。

マーケットメーカーとは、証券取引所から資格を得た値付け業者のこと。常時「売り気配」と「買い気配」を提示し、投資家からの売買注文を成立させている。

そしてAMMユーザーはプールにリクイディティ・プロバイダー(LP)を提供することで、AMMで取引するトレーダーからの取引手数料や、提供先からもらえるオリジナルトークン(リクイディティ・マイニング報酬)などの収入を得ることができます。

リクイディティ・プロバイダー(LP)とは?

インパーマネント・ロスの対策方法|LPあずけるなら絶対知るべき!

リクイディティ・プロバイダー(LP)とは、AMMのプールに流動性を提供することです。

2つの仮想通貨(トークン)をペアにして預けることで、LPになります。

そしてプールに提供されるLPのペアトークン比率は50:50であることが義務付けられています。

LPの中身は50:50

例えばETH-USDTプールに2,000ドルを提供したい場合、ETH1,000ドル+USDT1,000ドルのペアで入金する必要があります。

ここで問題なのは、流動性プールが50:50でバランスされていることです。

ETHの価格が2倍に上がったとしても、プールに預けたETHは事実上1,000ドルで固定されたままになります。

一方USDTはそもそもステーブルコインであるため、価格変動がほとんどありません。

インパーマネント・ロスとは?

インパーマネント・ロスの対策方法|LPあずけるなら絶対知るべき!

AMMの流動性プールに預けられたLPには、インパーマネント・ロス(一時的な損失)が発生します。

これはLPに組まれた各トークンの価格が上がっても下がっても起こります。

そしてその価格変動が大きければ大きいほど、インパーマネント・ロスは大きくなります。

インパーマネント・ロス発生例

インパーマネント・ロスの対策方法|LPあずけるなら絶対知るべき!

UniswapにETHとUSDTのLPを預けた例で考えてみましょう。

ETHの価格が30%上がったとします。

そこでプールからLPを取り出し、各トークンに分解したとします。

するとETHが減り、USDTが増えていることに気づきます。

LP内の資産としての価値は50:50のままなので、この現象が起きるのです。

ここで各トークンをドルに換算すると、元々LPを作ったときより損をしているのに気づくはずです。

LPを作らずにそのまま持っていれば良かった…

これがインパーマネント・ロスなのです。

なぜ損をしたのか?

アービトラージャー

インパーマネント・ロスの対策方法|LPあずけるなら絶対知るべき!

各トークンの価格が変動すると、流動性提供者を犠牲にして利益を得るアービトラージャーのチャンスが生まれます。

先ほどの例でいうと、アービトラージャーはUniswapを使うことによって、外部市場よりもETHを30%安く買うことができます。

安くなったETHを買い占め、AMM上の価格と外部市場の価格が均衡するまでETHを売買し続けます。

ここで質問です。アービトラージャーの利益はどこから出ているのか?

利益は、その分流動性プールから取り除かれています。流動性提供者が損をかぶっているのです。

AMMの市場価格はアービトラージャーが決める

AMMは外部情報源を使って市場価格を設定していません。

AMMの価格は、アービトラージャーによってバランスが保たれているとも言えます。

アービトラージャーはAMMの価格と外部市場が一致するまで、価格の低いトークンを買ったり、価格の高いトークンを売ったりし続けるのです。

アービトラージャーとは、商品と外部市場の価格が均衡するように、資産を売買するサヤ取引を専門に行う投資家なのです。

インパーマネント・ロスへの対策

インパーマネント・ロスの対策方法|LPあずけるなら絶対知るべき!

インパーマネント・ロスという言葉は、流動性プロバイダーの損失を計算する方法を共有していたMediumアカウントのPintailが作った言葉です。

インパーマネント・ロス
発生しない条件

そんなインパーマネント・ロスですが、完全に発生させない条件が2つだけあります。

・プールからLPを引き出さない
・最初に預けたときのトークン価格に戻るまで待つ

せっかくAMMを利用しているのに、上記2つに従うのは事実上不可能だと思います。

DeFiに関わる以上、インパーマネント・ロスのリスクはつきものです。

そこで、リスクを軽減するための対策方法をいくつかご紹介します。

5つの対策方法

1. ステーブルコインペアを利用する

インパーマネント・ロスの対策方法|LPあずけるなら絶対知るべき!

USDTやUSDCなどのステーブルコインペアで流動性を提供することは、インパーマネント・ロスに対する最善の策です。

ステーブルコインの価値はあまり変動しないため、アービトラージの機会が少なくなり、リスクを軽減することができます。

しかしステーブルコインを組み込んだLPでは、大きな利益は見込めません。

2. リスクの高いペアを避ける

インパーマネント・ロスの対策方法|LPあずけるなら絶対知るべき!

流動性の低いペアは明らかにリスクが高いのですが、そのギャップを補うために高い利息報酬が用意されています。

しかし価格の変動が激しくなると、流動性を提供するのが難しくなります。

高APYにより多くもらえるオリジナルトークンですが、売り圧力が強すぎて、その需要がなくなってしまうのです。

※APYとは、年利に加えて複利も一緒に運用したら「元金の何%が利息になるか」という数値のこと。

あまりにも不安定・信用のないトークンを選ぶのではなく、流動性を損失にさらさないようなイーサリアムなどのメジャーで安全なトークンでLPを作りましょう。

3. 計算ツールを使う

インパーマネント・ロスの対策方法|LPあずけるなら絶対知るべき!

DeFiの急激な成長にともない、現在ではLPが自分の資産に対して起こりうるインパーマネント・ロスを計算できるプラットフォームがいくつか存在しています。

入金するLPやトークンの数を入力するだけで、インパーマネント・ロスの見積もりを得ることができます。

dailydefi

DecentYields

DEFIYIELDS

4. 預けたことによる収入で相殺

インパーマネント・ロスの対策方法|LPあずけるなら絶対知るべき!

取引手数料(トレーダーからの取引手数料)や利息(リクイディティ・マイニング報酬)によって、損失と釣り合うだけの収入を得ることができます。

特に有利なAPYが設定された流動性プールは、インパーマネントロスの影響を大幅に軽減します。

ただしプールの数が多すぎたり、APYが異常に高いファームなどは、供給のハイパーインフレを起こし、価格の「死のスパイラル」に陥ることがあるんどえ注意です。

5. ときには撤退する

インパーマネント・ロスの対策方法|LPあずけるなら絶対知るべき!

暗号市場は非常に不安定であり、預かった資産が価値を上げたり下げたりするのは当たり前のことです。

ですのでLPは価格が初期レートから大きく乖離する前に、引き上げるタイミングを知っておかなければなりません。

数値をグラフ化することによって、どのタイミングで撤退するかを分析されている方もおられます。

ご参考にどうぞ。

DeFi (UniSwapへの流動性提供) の「インパーマネントロス」を数学的に評価する

インパーマネント・ロス
結論

インパーマネント・ロスの対策方法|LPあずけるなら絶対知るべき!

AMMでのスマートコントラクトの悪用、取引手数料はユーザーにとって不利な点です。

とすると、本当の最大リスクは「インパーマネント・ロス」なのかもしれません。

大手金融機関が流動性プールに参入しない唯一の理由は、インパーマネント・ロスです。

AMMが企業や個人の間で広く普及するためには、この問題を解決する必要があります。

ここ数ヶ月、この問題を解決しようとするUniswapの様々なフォークが登場していますが、この流動性の損失を回避することができる明確な勝者はまだ現れていません。

おすすめ記事